いかり肩のメカニズム・改善方法


「いかり肩」っていったい何?

「いかり肩」って一体どういう状態をいうのでしょうか?

一般的な肩は、首から肩にかけてなだらかに傾斜しています。「なで肩」はそれが極端に下がっていて、肩が落ちた形をいいます。反対に肩に向かって上がっている、または平行に近い状態を「いかり肩」といいます。

よく耳にする「巻き込み肩」との違いは?

また「巻き込み肩」というのも存在します。「なで肩」や「いかり肩」は上下ですが、「巻き込み肩」は前後で、前へ巻き込んだ、胸を凹ませた形です。

見分け方としては「巻き込み肩」の場合、普通に横に下ろした手が前方にきます。程度もさまざまですが、だいたい手の甲が前に向いています。吉本新喜劇の"あいちゃん”こと酒井藍ちゃんの手を下ろしているときのイメージ(いま画像を探してみましたが「ブーブーブー」の手しか見つかりませんでした(汗))です。

「なで肩」も「いかり肩」も、「巻き込み肩」と一緒に起こっていることが多いようです。


「いかり肩」はなぜ起こる?

多くは ”力み・緊張” 状態、または"肩を上げられた姿勢" の連続で起こります。

力みや緊張状態の連続とは?

パソコンを例にとってお話しすると、キーボードやマウスは少し腕を浮かせた状態で使用することが多いですよね。肩の筋肉を緊張させて腕を浮かせているため、常に力んだ状態、緊張させた状態で何時間も使っていることになります。(パソコンの使い方は人それぞれで手首を浮かせて手首に負荷をかけていた人は手首の腱鞘炎になっています)

肩を上げられた状態とは?

肩を上げられた姿勢というのは、例えば、机に肘をついて、手で頭を支えた場合、肩と頭の距離が普段より短くなります。肩の筋肉に力を入れて持ち上げたわけではないけれど、結果的に肩と頭の距離が短くなり、短縮され固まった状態のことを言います。写真は寝そべっていますが、以下のような状態です。こういう姿勢が日常化すると、カラダが覚えていき、結果的に「いかり肩」になります。「怒りすぎ」の人も「いかり肩」にはなりやすいかもしれませんね。

生まれつきでは?

親からの遺伝の場合は治すにも限度があります。ただ遺伝なのか、生活習慣なのか、親も生まれつきではなく生活習慣が同じだからなっているのか、その辺りは見極めていく必要があります。何が必要かを知った上で体作りをしていくことが大切です。


「いかり肩」どうやって治す?

「いかり肩」の中でも多い『いかり肩 + 巻き込み肩』の治し方をご紹介します。

「いかり肩」というのは肩が上に上がってきている状態ですので、シンプルに「下げる」ことをカラダに覚えさせます。

ただ「巻き込み」が起こっている場合は、下げる位置を間違えてしまうので、必ず以下の手順で始めるようにしてください。

① 背骨横の筋肉を使い、肩甲骨を寄せ、緩めては、寄せるを繰り返す

 

※肩甲骨を寄せるときは肩甲骨の上部ではなく、下部を寄せるようにしてください。

※腕を寄せるのではなく、あくまで背骨横の筋肉を使います。

② 肩甲骨下部を寄せた状態で、肩甲骨下部を内側へ向かって斜め下に下ろす、これを繰り返す

いかり肩は、首に近い肩の上部の筋肉(肩甲挙筋や僧帽筋上部)の緊張が強いために起こるので、①をやろうと思ってもついつい肩を持ち上げてしまったり、肩甲骨上部を使ってしまったり、最初はうまくコントロールができません。

そういうものだと思いながら、まずは練習で取り組んでみてください。何度も何度も繰り返すと、少しずつ動きに変化が出てきますので、がんばってくださいね。


いかがでしたか?「いかり肩」は背中側をほとんど使っていないことで起こりますので背中側を効果的に使うことで改善していきます。

生まれつきの場合もありますが、多くは普段から無意識に肩が上がっている状態を作っていることから起こります。パソコンを使うとき、机に肘をついて仕事をしているときなど、いかがでしょうか?

ただ「いかり肩」というものだけに注目してしまうと、実は下半身がガチガチだったことが原因!というのを見逃してしまいます。

自分のクセをしっかり認識し、どうしてなってしまったか、どうやったら良いのかをしっかり分かった上で体を作っていくことをお勧めします。



⬇︎いかり肩の方の感想はこちらに(ニコちゃんマークの方です)


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